ライフストレス研究所だより

長年の経験を活かしてライフストレスケアという次世代の人間学を紹介しています。

自己と集団の矛盾とストレス

生得的な自己防衛機能としてのストレス反応が現代社会の環境にマッチしないタイミングで現れることが問題だと指摘してきたが、これは不十分な分析であったと反省している。

心理社会的ストレッサーとして説明されているものは、実は自己防衛的行動選択と集団防衛的行動選択との矛盾や葛藤として理解することが大切だと思えてきた。

それを外界からの物理的、化学的刺激と同列化して理論にまとめたことで見えなくなったのだろう。

目の前のクレーマーを前にして、ストレス反応が起きているのは、一方でその前から離れないという心理が働いているからだ。それを仕事だからとか制度的に説明しても本質が見えてこない。

この人は一方ではここを動かずに役目を果たしたいのだが、一方では腹立たしく逃げ出したいのだ。

ここらから、考え直していきたい。