ライフストレス研究所だより

長年の経験を活かしてライフストレスケアという次世代の人間学を紹介しています。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

具体的実践項目

現在、坂道と車輪で説明している主体性の項目について、相互の関係性や、実践項目の絞りこみが必要だと考えている。 たとえば、呼吸、筋肉、感覚は、「緊張」⇔「弛緩」を写し取っているもので、それぞれが深く関係しており、実践上も一緒に扱えることが望ま…

主体性の本質

健康であるとか、社会に適応して、成功しているとか、そのような現象と「主体性」は別の視点だと思う。 かりに、失敗し、不適応を起こして、病気であっても「主体性」を失わないことは可能だ。 臨床心理学でも「主体性」の回復を面談の目的にするという意見…

主体性への集約

この世界がシュミレーション世界であって、その背後の不可知に世界に精神の故郷があるとか、自分という存在がどのようなものであるかとか、存在論的な問いを発してきていた。 そして、そのような議論がこの時代、書籍やネット世界でも多くかわされていること…

自分の広がり

自分とは何かという前提の違いが、社会の仕組み、世界のありよう、生き方、そして、小さくいうと、カウンセリングの在り方にもかかわっている。 人間とはなにものか、自分とは何ものか、それがそのまま、生き方や世界として表現されている。 だから、生き方…

変容の目的

ストレス面談によって、相手の変容が起きるとして、それは何のために介入をするのだろうか。 一般的には、ストレス、苦、不満、問題といったものの解消を目指したときに、相手を変える、環境を変える、出来事自体を変えるという取り組みを志すが、そのシュミ…

現実性とは何か

これまでのストレス相談のなかで心掛けてきたことは、「現実的」であることだった。 観念的であることへの警戒感。 これは自我が自己防衛するときの手立てとして、現実をゆがめること、現実を抽象して観念化することへの対抗である。 現実のゆがめ方について…

呪術的世界もまたシュミレーション世界である

シュミレーション世界とは、自分の望む世界、期待する世界、生存に適した世界を構成するために、言葉をつかって、実在のうちから選び取った項目で世界を都合よく再構成したものである。 その意味で、虫には虫の世界、植物には植物の世界、それぞれの動物には…

シュミレーション世界の本質にむけて

このところ、不可知の世界について、占星術関係の方、スピリチャルの方、宗教系の方などが、どのように記述しているかをネットで調べていたが、「科学的な見方」を外せば、それらは、説得力のあるものとなり、なるほど、魔術的な世界とはこうして人間の信念…

「世界」が変わる

私たちは、暮らしのなかで、何かを生み出していこうとする。 自分にとってよいと思う方向にむけて、事物、他者、自分を動かしていこうとする。 そして、その結果として、自分の「世界」が変わっていくと考える。 自分なりの三次元時空にあって、なにか「対象…

全体を見失わない

私たちが暮らしているこの世界をどのように見るか。 この世界は、それぞれの人が生み出している独自のもので、心そのものである。この世界を構成して創造しているのが自分だとすれば、この世界のなかには自分はいない。 この世界を裏打ちしている不可知の世…

呼吸と身体のレッスン

仕事であれ、私生活の用事であれ、楽しみごとであれ、そのことに取り組んでいるときには、一心に取り組めばよい。 そのときには、そこに「出来事」が生じているが、自分がやっているとか、相手にしてあげているとか、それを仕上げているとか、「対象」は消え…

レッスンという切り口の意味

この三次元シュミレーション時空・物質を中心にして生きるにしても、不可知の世界(精神の故郷)に迫ろうとして自我と自分の世界を開こうとして生きることも、どちらが正しいとか、真実だとか議論したいのではない。 これまで記事に書いてきたことは、正しさ…

息をすること

主体性を高め、自我を乗り越えて、自分の「世界」を裏打ちしている背後の<不可知の世界>とバランスをとって生きること。 そのレッスンには、様々な項目がある。 たとえば、「呼吸」「筋肉」「感覚」 しかし、これらがすでに自分の「世界」・三次元シュミレ…

見えないもの聞こえないもの

このところ、私たちの時代には埋没してしまっている、現象の背後の世界の息遣い、気配をリアルなものにしようとあれこれ考えて書いてきた。 所詮、その裏打ちの世界は不可知の世界なのだから、あるとか、ないとか、「証明」するようなものではない。 そのよ…

ライフの外側

ライフストレス研究として、生命、生活、人生という階層があることを述べてきた。 たくましくいきる、うまくいきる、よりよくいきる。 しかし、大切なことは、この「ライフ」は完結したものではないという理解である。 このライフを裏打ちしているものがあっ…

精神の故郷

この世界を構成し創造している場所は、この世界の内にはなくて、外にある。 しかしこの三次元シュミレーション時空もまた、未来へとつづく時間の矢は永遠にむかっており、空間の広がりは無限に開かれている。 だから、この世界の外という意味は、時間と空間…

精神の故郷

この世界を構成し創造している場所は、この世界の内にはなくて、外にある。 しかしこの三次元シュミレーション時空もまた、未来へとつづく時間の矢は永遠にむかっており、空間の広がりは無限に開かれている。 だから、この世界の外という意味は、時間と空間…

自分自身の変容法

認知や行動を変えるということが言われる時代だ。 再学習という意味、プログラムの修正。 しかし、「変容」とは、存在の変容である。 同じ自我状態にあって、ああでもない、こうでもないと、考え方をかえても、それは同じステージで横移動、場所を動かしただ…

科学的人間観を超えるもの

自分が何者であるかによって、生き方が変わると考えて、自分に関する探究について記事にしてきた。 しかし実際のストレス相談の場では、「私は何者なのでしょうか」という問いではなくて、どうしたら問題を乗り越えられるか、どうしたら苦痛がなくなるかとい…

凡夫として生きる

面談をしているなかで、問題発生の原因を自分の人間性に求める人がおられる。 自分にもっと愛があれば、知恵があれば、勇気があればと。 しかし、それでは、今まで頑張ってきた自分、いま、あらがっている自分の力や努力を否定することになってしまう。 むし…

自分を見つけること

私たちは、「人間斯く生きるべし」というような社会や他者からのまなざしの中で、それをできない自分を見出すことになり、そこで成長や変容を目指すことになる。 あるいは、自分のなかに、このような人間になりたいという願望があり、そうではない自分の現状…

専門的援助に従う落とし穴

わたくし事になるが、親の病気やケガで病院とかかわっている。 治療、リハビリという目的にむけて、様々な取り組みがあり、本人も、家族も、それに従って、気持ちが追い付かないときもあるが、健康、生命がかかっているので、服従して頑張っている。 このよ…

三次元シュミレーション時空

無意識的に生み出し続けている「三次元シュミレーション時空」 人間の生活にとって、便利なものである。情報空間といってもよい。 しかし、この時空を絶対視して生きると、自分とは個体という物質であるという結論になってしまう。 ここからどのような生き方…

精神の故郷

意味ある人生を送り、日々を快活に送るには、自分の生き方を見直す必要があると考える。 私たちのまわりには、そのような情報があふれている。 しかし、本当に問題にしないといけないのは、その「自分」とは何者であるか、である。 ここで述べてきたように、…

相手の世界を信じる

最近、同じことの繰り返しばかり、記事にしていると思う。 それは、これまでの「自分」のとらえ方の癖が簡単には変わらないことを示している。 だから、訓練のように繰り返し、気づいては書き、気づいては書くという繰り返しになっている。 ということは、一…

死と世界

三次元時空を実体として観る場合には、自分が死んでも、自分という小さな個体が消えるだけで、あるいはその内部にあったと思われる「心」が消えるということで、自分の死後にも、世界はそのまま残っていると考えるだろう。 三次元時空は、自分が分霊として生…

意志と行動化の「拡張」

自我を前提にしてモデルでは、自分の内面の欲求、動機があり、外部世界に誘因となる対象、目的、目標があり、それをつなぐものとして「行動」があるとされている。 その意味では、すべての行動は自分の欲求をかなえるためのものである。 このような文脈では…

自分の世界の記述

私の世界にあって太陽がどのようなものか。 雨がどのようなものか、風がどのようなものか。 精神を抜きだって脱色されて、物質だとみなされたもの。それらが私の世界のなかにあっては、物と精神に分かれるまえの実体としてそこにある。 物をみて、私の内部に…

自我は他の精神に誘われて開く

自分が見て、聞いて、感じている世界そのものが自分が創り出しているものだと書いてきた。 願望世界、シュミレーション世界、三次元時空などの言葉で表現してきたが、自分が知っているもので構成した、自分が求めているものを反映した、生きるために構築した…

世界に込められた精神の広がり

心とは自分の内部にあるのではなくて、この世界そのものに込められていると書いてきた。 内部という想定もまたやめたほうがいいとも書いた。 では、この世界に込められている「精神」は、はたして自分の心だけなのか。 あるいは、そもそも、自分の心とはどの…