ライフストレス研究所だより

長年の経験を活かしてライフストレスケアという次世代の人間学を紹介しています。

人間の連なりとコミュニケーション

自然ー身体ー感情ー意志ー思考ー信念ー言説ー集団ー社会

この連なりが人間だとするとコミュニケーションとは何を意味するのか。

一般的には「感情ー意志ー思考」が自分だと考えられているので、相手との感情的交流、思考のやり取り、そして意志の伝達と調整のことだとされている。

自分と相手がそこにあって、それぞれの「感情ー意志ー思考」つまり「気持ち」を伝えあっている。

それを踏まえて次の「感情ー意志ー思考」⇔「行動選択」が生まれている。

しかし、上記の全体の連なりが「人間」「自分」「相手」だとすると交流はそれぞれの内部で起きていることになる。

自分 ⇔ 相手

・・・・・・・

自然 ⇔ 自然

身体 ⇔ 身体

感情 ⇔ 感情

・・・・・・・

意志 ⇔ 意志

思考 ⇔ 思考

・・・・・・・

信念 ⇔ 信念

言説 ⇔ 言説

集団 ⇔ 集団

社会 ⇔ 社会

精神分析に起源をもつ、交流分析では、自我状態として、P「親」、A「成人」C「子ども」という区分をもうけて、さらに養育的な親と規範的な親、自由な子ども、他者順応な子どもにわけて交流をとらえている。

上記の連なりの「自然・身体・感情」を「子ども」

「意志・思考」を「成人」

「信念・言説・集団・社会」を「親」というふうに

比較することもできる。

またライフは「生命」「生活」「人生」という階層でみることができるが、

自然・身体・感情を「生命」

意志・思考を「生活」

信念・言説・集団・社会を「人生」というふうに

比較することもできる。

交流分析では「人生脚本」という考え方がある。

Wikipedia

人生脚本

交流分析によれば、人は、とても幼い頃に、世界と自分の立場を理解しようとして、自分に対する人生の脚本を書く。

その脚本は人生の中において改訂されるが、核となる話は一般的に7歳までに選ばれ決定され、大人になっても気づかないものである。

脚本とは、すでに予定されている人生のプランである。

脚本は、敏感であり、決定力のあるものである。

すなわち、子供の頃に知覚した世界観と、生きる目的、道徳観によって決められているものである。

これは、外部的な力によって、押しつけられるものではない。

脚本は、両親(または、その他の影響を及ぼしやすいものや体験)によって、より強靭なものとなる。

脚本は自覚されていないものである。

脚本は、どのように私達が人生を歩むか、何を求めていくかであり、そこに適合しない現実は、私達の持つ意識内のフィルターによって再定義される(または歪められる)。