ライフストレス研究所だより

長年の経験を活かしてライフストレスケアという次世代の人間学を紹介しています。

集団と関係性

メンタルヘルスコンサルタントのための道具立てとして理論的な整理を進めている。ライフストレス研究と名付けている。

主体性についての整理をしてきたが、人間関係では「相互依存性」「関係性」「システム」「ドラマ」などの概念がある。

生理的人間観では、生命の力、ホメオスタシスは外界が変化していくなかで内界が安定するようなシステムとして表現されている。

脳科学的人間観でも、人間の行動は脳の局所で働きが異なることを前提にして、その相互作用、ネットワークシステムとして表現される。

個人心理的人間観でも、全体論に立って刻々の選択を主体性をもってしているという立場だけでなく、心に仮説として部分的な機能を想定して、その相互関係によって行動を説明しようとする立場もある。

さらには、集団や家族における心のありようをシステムとしてとらえて、個人の心理にトラブルがあるのではなくて、そのシステムに問題が起きていることを、脆弱な部分が表現しているとする立場がある。

また、「関係性」の概念は東洋の「縁起」「空」の考え方とも通じるところがあり、実在はなくて、すべては関係性のなかで生じ、消えているという考え方がある。

ライフ創造と主体性というテーマと、本記事についての整合性を考えていく必要がある。